お酒は、強い人と弱い人とでは、大きな差があります。うわばみの様な人がいるかと思うと、弱い人は匂いをかいだだけで酔ってしまったり、さらにお酒の話をしただけで酔うなんて人もいる訳で……。
この噺は、お酒で失敗した親子が、お互いに禁酒を約束したものの、結局、誘惑に負けて飲んでしまうというもの。
オチは、父親が、酔って帰ってきた息子を叱りつけて、
「馬鹿野郎。どうしてあれほど言ったのに、飲んでくるんだ。お酒を飲むから、お前の顔が7つにも、8つにも見える。そんな化け物に財産が譲れるか」
「いらないよ。こんなぐるぐる回ってる家をもらったってしょうがないや」