待ち遠しいデビューの日 |
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やえちゃんは、すくすくと育っておられるようです。 おかげさまで上司の洗脳により、僕も子育てについて色々と学んでおります。例えば、授乳は、まず白湯を飲ませてから、ミルクを飲ませる。ミルクを飲んでいる間は、父親は手出ししない。飲み終わったらゲップさせるなどなど。 さて、あっこさん宅では、どちらかが、やえちゃん用のミルクを作り、もう一方がミルクを飲ませるといった具合で、授乳は共同作業なのだそうです。 こういう話を聞くと、素直に偉いなと思います。上司に対して、「偉い」というのも、どうかと思うのですけれど、お世辞にもマメとは言えない僕としては、頭の下がる思いです。 それはともかく。 先日、いつものように夫は、やえちゃん用にミルクを用意していました。 食べられれば、それでOKというアバウトな僕とは異なり、夫は食事にこだわりがあります。赤ちゃん用のミルクと言ってもなおざりにはしません。ミルクと水の配分、温度は人肌に……と、やえちゃんのために心を込めて作ります。こういう食生活だから、やえちゃんもすくすくと育っておられるのでしょう。 ちなみに、最新の医学情報によれば、乳児期に冷えたミルクを飲んでいると、温かいミルクを飲んでいた赤ちゃんよりも、成人してから猫舌になる傾向があるのだそうです。ごめんなさい。デタラメ言いました。思い付いたら、とりあえず言ってみないと気が済まないB型人間(悪質)。信じちゃダメっすよ。 馬鹿話はこれくらいにして。 夫が、丹誠込めてミルクを作っていると、隣の部屋から、あっこさんのオーダーが入りました。 「ボーイさん。ボトルまだ?」 さらにたたみかけるように、 「ニューボトル! ニューボトル!」 と連呼。 今から、やえちゃんのクラブ・デビューが待ち遠しいのは、僕だけでしょうか。 |
あっこさんメモ ところで、クラブとスナック、パブの区別が付かない29歳男性(独身)。 |
この話は実話を元に、冨倉が若干の脚色を行ったものです。実在の人物、場所、事件となにかの関連性があったとしても、それは気のせいなどではなく、多分本当に起こったことです。なお、本件に関する苦情、その他につきましては、冨倉までご連絡ください。
【目次】
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