勝負その2 : キスは目にして

 やえちゃんは、相変わらずすくすくと大きくなられています。最近は美人にも磨きが掛かってきました。そんな中、関係者一同、心を痛ませているのは、父親のキスを求める行為です。スキンシップとは言うものの、あまりやりすぎるのは……。

 そんなある日、父親がいつものように帰宅して、赤ちゃん用ベッドの中で遊んでいたやえちゃんにキスを求めました。

 やえちゃんとしては、そろそろこの行為に飽きてきているようです。柵越しにキスを求める父親の頭をピシャピシャと叩き、拒絶の意を表しました。

 父親は、かなりがっかりしながらキスを諦め、新聞を読み始めました。

 しばらくして父親がベッドの中にいるやえちゃんの方に振り返ると、なんと

やえちゃんがキスを求めている

 柵の隙間から顔をつきだし、キスを求めるその光景は、映画『幼なじみ』のロール・ラウストを彷彿とさせます。

 喜んだ父親は、やえちゃんの求めに応じてベッドに近づきました。目を閉じ、じっとキスを待つやえちゃん。甘い口づけを予感させる瞬間です。父親ははやる気持ちを抑え、ゆっくりとやえちゃんに顔を近付けました。

 次の瞬間。

 やえちゃんは、プイッと柵から離れ、キスを求める父親を見て大はしゃぎ状態。

はやくも、じらしの技術を身につけた!

 ああやって、やえも大きくなったら、男を手玉に取るのだろうなぁというのが、父親の最近の嘆きです。

 でも、どうなんでしょう。いいようにあしらわれるより、手玉に取るぐらいの方がいいんじゃないでしょうか。少なくとも、僕は美人の女性に手玉に取られるのは大好きです。ただし、美人に限りたいというのが正直なところですけれど。


これまでの戦績

 2勝0敗


 この話は実話を元に、冨倉が若干の脚色を行ったものです。実在の人物、場所、事件となにかの関連性があったとしても、それは気のせいなどではなく、多分本当に起こったことです。なお、本件に関する苦情、その他につきましては、冨倉までご連絡ください

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とみくら まさや (vzx01036@nifty.ne.jp) $ Date : 2001.11.13 $