このページは、編集委員として関わった(財)新映像産業推進センター「新映像産業白書1999」に掲載される予定のゲーム産業のトピックとコメントの原文です。どれだけばっさりと大なたが振るわれているかは、出来上がってからのお楽しみ (^^;
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98年度は、95年に登場した32ビット機から次世代機への移行期間に差し掛かった時期と言える。しかしながら、ソフト・ハードを含めた市場全体で見ると、消費者の需要は、他分野に比べ堅調に推移したと言えよう。
その中で、98年度には、当産業の今後を占う上で注目すべき動きとして3つの大きな動きがあった。
第1は、次世代機の発表が行われたことである。今回発表された次世代機は、マルチメディア機器と呼ぶにふさわしい豊かな表現能力を実現しており、ゲームがデジタルコンテンツ産業全体において主要なカテゴリーになることが期待される。
第2に携帯型ゲーム機への参入が相次いだことが挙げられる。これらの新しい携帯型ゲーム機は、通信機能を持っていること、および家庭内のゲーム機との連携が考慮されているという特徴を持ち、新しいコミュニケーション・ツールとしての市場を期待できる。
第3には、ゲームのインターネット対応化が進んでいることが挙げられる。パソコン用ゲームを中心に国内のソフトウェアメーカーも本格的に参入してきており、また、次世代機がモデムの搭載を考慮した設計になっていることからも、今後急速に普及する可能性が高い。ゲーム機を家庭における情報端末の1つとして位置づけることも現実味を帯びてきたといえよう。