著者 | 横田順彌 | ||||
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タイトル | 雑本展覧会 | ||||
出版社 | 日本経済新聞社 | 出版年 | 2000年 | 価格 | 2000円 |
評価 | ★★★★ |
なんの自慢にもなりませんが、僕は活字中毒者です。
列車なんかに乗って、手持ちぶさたになると、とりあえず本を読む。本がないと、車内の中吊り広告を読む。それもあきると、隣の人が読んでいる新聞を盗み読みするといったありさまで、少なくとも他人の本をのぞき見するというのは、行儀が良くないので、そろそろやめようと思っています。
さて、横田順彌です。
横田順彌といえば、知る人ぞしるSF作家であり、かつ、日本の古典SFの研究者でもあります。その彼が普段、どういう本を探しているかの一覧が本書です。彼と同じ興味を持っている人にとっては、貴重な文献目録として使えますし、そうでない人にとっても、かつての日本の出版文化の片隅で、どういうことがなされていたのかを知ることができる貴重な1冊になっています。
本書を読めば、世の中には、わけの分からない本もたくさんあることを、あらためて教えてくれます。本さえ読んでいれば……という世の教育熱心な方々には、是非ご一読いただきたいものです。
実際、ここにも1人、怪しげな本ばかり読んで大人になってしまった見本がおりますから。