著者 | しりあがり寿 | ||||
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タイトル | しりあがり寿の多重人格アワー | ||||
出版社 | 中公文庫 | 出版年 | 2000年 | 価格 | 686円 |
評価 | ★ |
心理学(ただし児童心理学)を専攻していた知人の話を聞いていると、人間誰しも異常なんじゃないかと思いますが、それはともかくとして。
本書は、一人の人物の中で、いくつもの人格が、一つの問題について、あれこれと葛藤するという内容になっています。ただ、どうなんでしょう。こういうことって、別に異常でもなんでもなく、普通にやっていることなんじゃないでしょうか。少なくとも、僕は、自問自答するときに、いくつかの立場を想定してみるということをやっています。
結局、何が異常かということが問題なのではなく、スタンダードが見えにくくなっていることが問題なのかもしれません。落ちもいまいち弱いですし。少なくとも、いつもの寿ワールドを期待していると、ちょっと物足りない。