著者 | 行本明説、谷川昌司 | ||||
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タイトル | ザウルスで仕事革命 | ||||
出版社 | TBSブリタニカ | 出版年 | 1994年 | 価格 | 1200 |
評価 | ★ |
コンピュータが流行し、非常に多くの関連書籍が出版されています。
ところが、現在世間に出回っているコンピュータ関連の書籍は、初心者を思いっきり馬鹿にした内容か、さもなくば、「あんたは本当にコンピュータを使って仕事をしているのか?」と首をかしげてしまうようなものがほとんどです。
例えば、スケジュールソフトの効率的な使い方を教わることはできても、パソコンを使った効率的なスケジュール管理の仕方は、コンピュータ関連の書籍からは学べません。残念ながら。
ただ、これは仕方ないのでしょうね。
コンピュータ関連の書籍の著者は、多くの場合「ライター」と呼ばれる人たちで、こうした人々は、コンピュータを使って仕事をするのではなく、コンピュータを使うことそのものが仕事の人々なわけで、そもそも彼らに仕事に利用するためのコンピュータの使い方を教えてもらおうと期待する方が、どうかしているのでしょう。
しかし、それでもやはり、一通りコンピュータの操作を覚えた後で必要になるのは、他の人がどんな風にコンピュータを活用しているのかという情報だと思います。
本書は、そんな中でも数少ない「仕事に使うコツ」が書かれた書籍です。著者自身、
携帯情報機器のみならず、様々な通信・情報機器の活用方法のヒントまで提供している。
と述べているだけあり、この本の中に書かれていることのいくつかは、ザウルスでなくても、応用がきくものがあります。例えば、スケジュールを記入する際に、始まりの時間と終わりの時間を記入すること、会議や打ち合せなど他人と一緒にする仕事だけでなく、自分一人でやる仕事も記入するといったことは、ザウルスだけでなく、普通のスケジュール帳でもできます。
本当にコンピュータを日常生活の中で情報端末として位置づけるには、こうした実際の利用方法の情報を共有していくことでしょう。いつまでも新製品の紹介ばかりを嬉々としてやっている場合じゃなく。