著者 | 菅谷充 | ||||
---|---|---|---|---|---|
タイトル | 電脳文章作成方法 | ||||
出版社 | 小学館文庫 | 出版年 | 1999年 | 価格 | 514 |
評価 | ★★ |
菅谷充と漢字で書かれると、ピンと来ませんが、「ゲームセンターあらし」の「すがやみつる」と言えば、「あの人か!」と思う人もいるのではないでしょうか。いつの間にか、小説家に転身されていたんですね。
本書は、コンピュータを使った小説作成のノウハウについて書かれています。対象としては、コンピュータの基本的な操作はできて、なおかつ作家を志望している人といったところでしょう。そのため、Windowsの基本的な操作なんかの説明はありません。パソコンを使って、小説を書くための情報を収集し、収集した情報を整理し、それに基づいて、小説を書くという点に焦点を当てています。そういう意味では、この本は、非常にニッチな分野を狙っています。「コンピュータ」で「小説を書く」人が、それほど多くいるとは思えません。実際、活字離れが危惧されて久しいわけです。
ただ、どうなのでしょう。聞くところによると、バブル全盛の頃のカルチャーブームほどではないにせよ、依然として小説を書くための講座や書籍は多いのだそうです。そうすると、小説好きな人は結構いるのではないでしょうか。それとも、最近は、小説を「読む」ことは好きじゃなくても、小説を「書く」ことは好きな人が、僕が考えている以上に増えているのでしょうか。
ともあれ、ある目的のために、コンピュータをどうやって利用するかに関する書籍が増えてくることは、好ましいことです。