著者 | ヘレン・フィールディング | ||||
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タイトル | ブリジット・ジョーンズの日記 | ||||
出版社 | ソニー・マガジンズ | 出版年 | 1998年 | 価格 | 1400 |
評価 | ★★ |
この読後感想のリストを見た方から、「冨倉君って、あんまり小説を読まないんですね」と言われました。うーん、どうなんでしょ。
小説でありながら、自分の感情とか、身の回りの出来事を、ただダラダラ書いているものは、正直、読みたいとは思いません。以前に比べれば、ずいぶん減ったものの、「文学」を志す人の中には、案外、この手の小説こそが小説だと言わんばかりに、一応、フィクションという体裁を取っているとはいえ、本当にダラダラと文字を連ねているだけのものを書く人は、残念ながらまだ結構いるようです。特に恋愛をテーマに扱った小説には、この手のものって、本当に嫌になるぐらい多いようです。勿論、ただ笑わせるだけが小説だとは思いませんけれど、そういう小説にであうと、「ご説ごもっとも。でも、それを公開して垂れ流さないでください」という気分になってしまいます。
ともあれ、ブリジット・ジョーンズの日記は、大変面白く、今時の30代独身イギリス女性は、こんなことを考えているんだと、まるで本当に存在する女性の日記を読むように面白く読めました。
確かに、話の内容はこの手の恋愛小説にありがちなものですが、それを日記として(しかも、この文体がうまいんだ)書き上げたところに、この小説のうまさがあります。
逆に言えば、話としては退屈なので、映画化の話があるようですが、よっぽど魅力的な女優が出ない限り、僕は観に行かないと思います。