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ナポレオンの勇者たち 囚人部隊誕生

著者リチャード・ハワード
タイトルナポレオンの勇者たち 囚人部隊誕生
出版社早川書房 出版年2001年 価格840
評価

【感想】

 軍事アクションものとしては及第点。でも、それ以上でもそれ以下でもないというのが、この作品です。決して悪いできではないのですが、今一つインパクトがない。

 主人公の機知と能力によってアクロバティックな任務を達成する、嫌みな上官によって意地悪をされる、その意地悪に対して鮮やかな反撃を行うなど、戦記物として押さえるべきポイントは忠実に押さえています。また、ナポレオンを初めとする当時の実在の人物を登場させ、微妙に主人公とクロスさせているのも、当時の状況を再現するのに役立っています。  でも何かが足りない。

 もっとも、ナポレオンを扱った作品が少ない日本では、ボニーファンには、貴重な1冊であることは間違いないのですけれど。

 ともあれ、これは余談ですが、原題は「BONAPARTE'S SONS」。直訳の方が良かったのにと思うのは僕だけでしょうか。


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とみくら まさや (vzx01036@nifty.ne.jp) $ Date : 2001.05.17 $