著者 | ルイ・アラコン | ||||
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タイトル | イレーヌ | ||||
出版社 | 白水社 | 出版年 | 1989年 | 価格 | 880 |
評価 | ★★★★★ |
原題『イレーヌのおまんこ(Le Con d'Irene)』の名に恥じず、大変エロチックなお話です。さすがに性的な文化が成熟しているフランスでも「おまんこ」はまずかろうと、その後、タイトルが「イレーヌ」となったようで、邦題も改題後のものを使用しているわけですが、とりあえず内容は、下手な官能小説が足元にも及ばないほど刺激的です。
概略をかいつまんで書いておくと、ある失恋した男性が田舎町に滞在し、暇をもてあましたこともあって地元の娼家に遊びに行く。そこで他人の秘め事を覗いてみるものの、充分に満たされない。思い起こされるのは、かつての恋人のこと。これを縦糸にして、雇い人達や自分の娘が繰り広げる性的な饗宴の様子と、それを見た体の不自由な老人の性的な興奮が横糸になっています。
この縦糸と横糸が交叉する点こそが、「イレーヌ」と言う名の女性なわけです。
僕自身は、30歳独身男性。人より旺盛とは言いませんが、いつまでたっても相変わらず、女性のおしりを追いかけていたい性分です。一部で「枯れてる」「女性に手を出さなそう」とか言われていますけど、それは全くの誤解です。女性ってやっぱり魅力的です。柔らかそうですし。
ともあれ、何かとしかめっ面になりそうなご時世。たまにはこういう本でも読んで、エッチな感覚を楽しむのもいいのでは?