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著者 | 古今亭志ん生 | ||||
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タイトル | びんぼう自慢![]() |
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出版社 | 筑摩書房 | 出版年 | 2005年 | 価格 | 880 |
評価 | ★★★★★ |
東京の方々はどうなのか分からないのですが、関西では、お金持ち話をするよりも、貧乏話を披露する時の方が、なんとなく晴れ晴れとした気持ちで話をする人が多かったような気がします。もちろん、晴れ晴れとして話せる貧乏話って、本当の赤貧ではなく、プチ貧乏程度。話している方も、聞いている方も、それほど深刻な気持ちにならないのですけれども。
それはともかく。
本書は志ん生師匠の貧乏話です。
僕なんかが時々話す貧乏話とは違って、志ん生師匠の場合は本当に貧乏で、よく考えたら、結構洒落になっていない内容です。例えば、先日、こぶ平改め正蔵の襲名披露がありまして、僕ものこのこと上野まで練り歩きの様子を見に行った口なのですけれど、それはもうたいそう立派なものでした。改めていうまでもなく、襲名披露は、かつての名人と同等の技量をもった(あるいは、これから身につけられると太鼓判を押された)ことを祝うことも、もちろん大切なのですけれど、それ以上に、芸人にとって大切な名前が変わることをお客さんに知ってもらうことの方が本題なわけです。その襲名披露の支度金を、これ幸いにとお酒につぎ込んで志ん生師匠。他の人なら洒落ではすまされないようなことを、あっけらかんと話されると、こちらまで楽しい気持ちになってしまうから不思議です。
こうした本当なら洒落にならないような貧乏話を楽しく語る人として、内田百�蠅帆俥悊鬚覆垢箸い辰討皺畍世任呂覆ぁ�修鵑壁�鵬�瓩憧兇犬�1冊でした。
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