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著者 | ブライアン・サイクス | ||||
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タイトル | イブの七人の娘たち |
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出版社 | ヴィレッジブックス | 出版年 | 2006年 | 価格 | 820円 |
評価 | ★★★ |
典型的な文系人間。論理的思考とは無縁の毎日ですが、それでも最新科学の成果を読むのは大変楽しいです。正直、そこで述べられている理論や成果のすごさを正確に理解できるとは、とても思えないのですけれど、なんだかワクワクしながら読んでいます。
本書は、ミトコンドリア DNA をもとにして、先祖をたどっていった場合、ヨーロッパ人は最終的に7人の女性にたどり着けることを解説しています。
考えてみれば、人間が突然地面からはえてきたわけではない以上、必ず先祖がいるわけです。先祖を遡っていく過程で、赤の他人だと思っていた人との意外な結びつきを発見する。言い換えれば共通の祖先が必ず存在すること。このことは、科学的な知識がなくても、なんとなくイメージできます。
こうしたイメージ(直感)を実験や調査によって、実証すること。そして結果が予想に反していた場合は、その結果に正面から向き合って検証を繰り返すこと。それが科学的なアプローチだと思います。
ちょうど本書を読んでいたときに、ある生活情報番組で実証結果や専門家のコメントをねつ造していたという事件が起こったこともあって、科学とマスメディアの関係についても、少し考えさせられました。
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