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著者 | ウィリアム・トレヴァー | ||||
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タイトル | 聖母の贈り物 |
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出版社 | 国書刊行会 | 出版年 | 2007年 | 価格 | 2400円 |
評価 | ★★★★★ |
伝統的な手法に忠実な作品が集まった短編小説集です。
収録されている作品は、どの作品も、人間の内面の暗い部分を直視したものになっています。
とは言っても、作品全体が暗くて重いという感じは全くなく、むしろ暗い部分を抱えているのが人間として当然で、そのこととどのように向かい合っていくのか、そんなことを考えるのに最適な1冊です。
昨今流行りの「癒し」「ヒーリング」のように誰かによる救済を求めるのではなく、暗い部分を持っている、持たざるを得ないことを前提にして、そうしたくらい部分と正面から付き合っていくこと。少なくとも僕には、そうした生き方の方が好ましいように感じています。
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