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著者 | 南條範夫 | ||||
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タイトル | おのれ筑前、我敗れたり |
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出版社 | 文藝春秋 | 出版年 | 2002年 | 価格 | 552円 |
評価 | ★★ |
『駿河城御前試合』に引き続き、南條氏の作品。
『駿河城御前試合』がフィクションなのに対して、こちらは史実に関する歴史エッセーとなっています。
本書の特徴は、取り上げられる戦国武将全員が成功者ではなく、敗北者、脱落者となっていることです。成功から学べることよりも、失敗からの方が学ぶべきことが多いと僕自身は考えているので、そういう意味では、興味深い内容になるはずだったのですが……。
結論から言えば、残念ながら僕にとっては、若干展開されている内容の底が浅く、物足りない感じでした。これは南條氏の歴史観が底が浅いというわけではなく、連載形式だったことから紙面の都合で、簡潔にまとめる必要があったからだったと思うのですが、1冊の書籍として読むと、どうしてもその辺のことが気になってしまいます。
繰り返しますが、成功した(結果的に悲劇的に終わるにしても)人物を取り上げるよりも、失敗した人物を取り上げた方が面白い話になると個人的に考えていることもあって、ちょっと期待はずれだったのが残念です。
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