06.03 : 物音
06.06 : プリン
06.08 : 足裏マッサージ
06.12 : 魅惑
06.15 : 保険
06.18 : 弱りました
06.28 : 誤読
06.29 : リトル・ウォー
最近、東京は初夏のような日々が続いています。寒がりの僕ですら、「今日は暑いなぁ」と思うぐらいですから、かなり暑いと言えましょう。
ともあれ。
先日、美人なお姉様(既婚)から、メールを頂きました。
Subject : まんじゅうこわい |
私の友人で、結構ゴツい男性がいるんですが、その人の体験したホントの話。 それでは。 隣が工場、という条件以外では特に問題なさそうな物件だったので、A君はそこのアパートに引越すことに決めました。間取りは1Rだけどフローリングにロフト(造り棚状態のベッドのこと)がついて、それなりに快適な新生活を始めるにいたった訳ですが。。住みはじめてから、ひとつ、気になることがありました。それは寝入った夜中に、ロフトの下あたりを、何かがゴソゴソ動くことです。仕事で疲れていたA君は、最初、「ねずみかな?」くらいにしか考えず、ほおっておくことにしました。しかし、それが毎晩のこととなると、さすがに安眠妨害、でも起きあがって退治する体力もないので、ある晩、胸の中で 「ったく、なにやってんだよ!!」 とつぶやきました。 すると、いきなり耳元で 「俺の骨、探してんだよ」 と、はっきり人の声がしたのです。 びっくりして飛び起きたA君が、部屋の中を見回しても、誰もいなかったそうです。 怖がりではない彼でも、事実が知りたくなり、不動産屋に問い詰めたところ、昔の墓場を工場用に潰したが、土地があまったので、アパートも建てた、と白状したそうです。 どう、ちょっとは怖い? |
恐い〜!
僕が今住んでいるところは、普通の家をちょこっと改造しただけのような所でして、住人は、1階に大家のおばあちゃんと僕、2階にOLのお姉さんです。普段、帰宅が遅く、おまけに土日もほとんど自宅にいない僕を除けば、ごくごく普通の人々です。
問題は、夜中、天井からガサゴソという音がするということです。
勿論、2階にOLさんがいるのだから、当たり前といえば当たり前なのですが、しかし、
今、OLさんは、海外出張中。
それにもかかわらず、
やっぱり2階からガサゴソ音がする!
なんだ一体? ネズミか? ネズミだろう。ネズミだったらいいな。ネズミであってくれ〜。
間違っても、「ったく、なにやってんだよ」と言わないようにしようと決意した冨倉
休日の朝、老夫婦が喫茶店に入ってきました。
夫は、ウェイトレスに「プリンが食べたいのだけど」と言いました。どうやら店の前のディスプレイの中に飾られていたプリンに心をひかれたようです。
ウェイトレスは、やや困惑した顔で、「あれは、お子さま用なのですけど」と言いました。そうなのです。この店では、プリンは、お子さまセットのデザートになっているのです。夫は、「えっ、子供用なの?」と、こちらも困惑した顔になりました。
妻は、「およしなさいよ、みっともないから」と言いました。夫は、「うん、そうだねぇ。子供用だからねぇ」と妻の意見に従いそうでしたが、まだプリンには十分すぎる以上の未練があるようでした。
頭のいいウェイトレスは、少し考えてから、「単品でお持ちしますから、お試しになられますか」と言いました。
夫は、「そうしてくれる」と実に嬉しそうな顔になりました。
しばらくして、夫の前にプリンが運ばれてきました。この店のプリンは、実にオーソドックスなもので、黄色くて柔らそうな本体にシロップがかかっているだけ。チェリーだの生クリームだのといったゴテゴテしたものは一切ありません。
そのプリンをおいしそうに食べる夫を見ていた妻は、恥ずかしそうに手をあげて、小声で、「あたしにも下さらない?」
老夫婦がそろって子供用のプリンを並んで食べる姿は、傍目から見ていて、そんなに悪いものではありませんでした。
喫茶店での、ちょっとした風景。
足裏マッサージです。
テレビなんかで観ていると、すごく痛そうだったので、正直気がすすまなかったのですが、知人が「あれは効く。やみつきになる」と主張し、29歳、そろそろ疲れが抜けきれない年頃ということもあって、ものは試しに足裏マッサージをうけました。
お湯の中に足をつけられ、オイルのようなものを塗られるところまでは、気持ちいいと言うより、くすぐったい感じの方が強く、「こんなんで効くのかねぇ」と思っていましたが、そんな僕の余裕は長くは続きませんでした。
ヘラのようなものを持ち出したマッサージ師が、ぐりぐりと本格的に始めた瞬間、
痛いっす! っていうか、痛い!! いで〜!!!
と心の中で叫びながら、それでも隣で平然とマッサージを受けている知人の手前、「先生、そこはちょっと痛いです」となるべく平静を装うものの、もはや声は震え、動揺は隠せません。
マッサージ師は、僕が「痛い」と言うたびに、「寝不足」「肩が凝っている」「胃腸が弱っている」などと告げます。
なにもかも先生のおっしゃるとおりでございます。認めますから、マッサージをやめてくれ〜という僕の心の叫びは、今や悪魔の使いとしか見えないマッサージ師&悪魔の手先と成り下がった知人に届くはずもなく、ぐりぐりとマッサージは続きます。
一体どれぐらいの時間が経過したのでしょうか。
ようやく拷問もといマッサージが終わった時には、すでに息も絶え絶え、瀕死の状態と化していました。本当にこれで健康になったのか? 前より疲れただけじゃないのか? と自問自答しつつ、それでもこの苦行から解放されたことに、ほっと安堵する29歳男性。これはホームページのネタに使えるな〜と不埒なことを考えるまでに余裕を取り戻しつつあった僕に、恐怖のマッサージ師は、
「それじゃ、次は、全身をマッサージするから」
勘弁してくれ〜!!
妹に子供ができました。
予想通り、僕の両親は、早くも溺愛モードです。声を出したと言っては大喜びし、あくびをしたと言っては大喜びし、手足をバタバタさせたと言っては大喜びをしているといったありさまで、なにをやっても大喜び状態です。
あんまり甘やかすと、いいことないぞと電話で釘をさす僕に対して、「あーちゃんは、かしこいから大丈夫」と聞く耳を持ちません。まだ生まれて2週間しか経ってない子に頭いいもなにもないだろうと思うのですが、しかし、もはや両親にとっては、あーちゃんは美人で頭が良くて健康な女の子と決まっているようです。
すでに母親は、「ばーば」を自称し、年寄り呼ばわりされることをあれだけ嫌がっていた父親ですら、赤ちゃんに対しては「じいちゃんだよ」と呼びかけているようです。
ともあれ、僕はどうも子供って苦手です。知人の子を見せられて、確かに可愛いとは思うものの、それでも泣かれでもしたらどうしようと恐くて触れませんし、赤ちゃん言葉を使うことに気恥ずかしさの方が先に立って、どうやってコミュニケーションをとればいいのか、正直困ります。それになにより、赤ちゃんは、なにもかも小さくて、触ると壊れてしまうような気がします。
そんなわけで、妹の赤ちゃんを見に行ったときも、おっかなびっくりといった状態で、触ることはおろか、話しかけることもできず、ただただ眺めるだけでした。
ただ、あまりにもほっぺたが柔らかそうだったので、恐る恐る手を伸ばしたところ、赤ちゃんは、小さな左手で、僕の人差し指をぎゅっと握りしめました。
そのままの状態で1時間を過ごしてしまったわけですが、こんなに長い時間、じっとしていたのは生まれて初めて?
すっかりとりこになってしまった冨倉
僕は昔から、一か八かというヤクザな性格のため、これまでの人生、出たとこ勝負な毎日を過ごしてきました。そんなわけで、「貯蓄」「人生設計」「資産運用」なんて言葉とは全く無縁だったわけです。ましてや、「保険」なんて考えたこともありませんでした。
実際、29歳の人間としては大変お恥ずかしい話ですが、僕の保険のイメージというと、
「保険金殺人」「免責事項がやたらと多い」「勧誘のおばちゃんが時々飴をくれる」
といった非常に貧弱なものだったりします。
ともあれ、職場には時々昼頃になると、保険の勧誘員がやってきます。あーいう仕事も大変だなぁと思っているわけですが、最近、どうやら僕にターゲットを絞った勧誘員の方がちょくちょくやってきて、成人病がどうの、入院費用がどうのと話を勧めてきます。この保険のおばちゃんには申し訳ないのですが、僕に目を付けた時点で、すでに人を見る目がないぞと思う今日この頃。1月1万円なんて、払えないっすよ。
車の中に鍵を忘れて呆然とするという経験をされたことはないでしょうか。
こういう場合、人間は大きく3つのグループに分かれるようです。第1は、なんとかこじ開けようとする人。第2は、早々にあきらめてJAFに助けを求める人。そして第3は、周囲に八つ当たりする人。どういうわけか、僕の周囲には第3のグループに属する人が多いようで……。
それはともかく、なんだってまた車の中の鍵の話をし出したかというと、ことの発端はこうです。
現在、我家には、自宅でのメイン兼仕事場でのサブでもあるLibretto、比較的長文の文章を書くときなんかに使っているLet'sNote、それに大学時代に使っていたPowerBookがあります。考えてみたら、3台もノート型パソコンがあるわけで、こういう話を周囲にすると「ばかでー」と言われるわけですが、そんな言葉にもめげずに、現在密かにデスクトップパソコンの入手を画策しているわけで、そういうことをしているからお金が貯まらんのだと冷静なときは反省するのですけど、それはとりあえず横に置くとして。
問題はPowerBookの調子がおかしいと言うことです。
PowerBookは、東京にでてきてからしばらくは現役だったものの、その後、職場のPC環境がWindows一色になったこともあって(決めたのが僕だというのが、大変忸怩たる気分になります)、現時点ではほとんど使われていないのですが、たまーに、大学時代に作成した書類を参照するときなんかに使われています。
本来であれば、PowerBookのデータはWindowsに全て移行しておかなければいけないのでしょうが、我家にはMOなどという高価な装置はなく、根っからの面倒くさがりということもあって、必要になったファイルを必要になったときにフロッピーでコピーするという泥縄式な対応を行っていました。
ところが、そんな仕打ちに反発したかのように、今日、電源を入れても、うんともすんとも言わず、かたくなに沈黙を守るPowerBookが目の前にあります。どうも、内蔵されているハードディスクが壊れた可能性が高いようです。
復旧するためのCD-ROMを使えば直るのでしょうが、CD-ROMを認識させるには、ドライバをPowerBookに読み込ませなければいけません。そのドライバは壊れたハードディスクの中にあります。
にっちもさっちもいかんやん!
原稿の締切を前にして、途方に暮れているわけですが、これはひょっとして、新しいパソコンを買えと言うこと? そういえばもうすぐボーナスです。ここは思い切って……。だめっすか?
先日、知人と街を歩いていたときのこと。
「ミミ最中」という看板を発見しました。
なんじゃそりゃ?
ここで、基本的にエッチな妄想たくましい僕としては、ミミ → ウサギ → バニーガール と連想していくわけです。これは健康な男性として、実に正常な発想でしょう。
そうすると、バニーガールのミミちゃんが、取り込みの真っ最中でウッフンという想像に至るのは、ごくごく当然のことではないでしょうか。
こうなると僕としては、いてもたってもいられないわけです。ミミちゃんが真っ最中だぜ。こりゃもう、いかんでしょ、という気分になってしまうわけです。
が、しかし。
問題の看板を指さし、知人に「すごいっすね」と報告すると、知人は不思議そうな顔をして、
「モナカがそんなに珍しいのか?」
と言いました。
モナカ!
漢字って、むずかしい……。
私は子供が嫌いだ。
今日の東京日記は、伊武雅人風に始めてみたわけですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
いや、実際、子供が天真爛漫で、悪意がなく、天使のような存在だなどといいだしたのは、一体どこのどいつだ、責任者出てこ〜い! と僕は言いたい。
子供は、容赦も遠慮もなく、落ち着きとか思いやりとか、そういう美徳が全く欠落している存在だと、僕は力説してやみません。実際、子供は生意気で、知識も教養もなく、残酷で、しかも泣き虫と、欠点を挙げ出せばきりがありません。
などと、子供のことを悪く言うのには訳があります。
先日、仕事でテレビの収録に行ってきました。テレビの収録と言っても、僕がやったことは、イベントのイメージキャラクターの着ぐるみを着て、愛嬌を振りまくという他愛ない役割だったのですが、問題は、
子供と戯れなければいけない!
ということです。
案の定、子供にこづき回され、あちこちを引っ張られとさんざんな目にあわされました。次第に、「うるせー、あっちいけ、俺に近寄んじゃねえ」という気分になりつつ、しかし、こちらとしては仕事なわけで、そういうことを言うわけにもいかず、フラストレーション、たまるたまる。
もっとも、僕は基本的に性格がお子さまなので、子供にじゃれる振りをして、キャラクターが持っているピコピコハンマーで子供を殴ったり、よろける振りをして、体当たりを喰らわしたりと、ささやかな反抗をしていたというのは、内緒ですけれど。
ともあれ、収録が終わり、ぐったりとしていると、先ほど撮影現場にいた小さな女の子が寄ってきました。さっきまでのことを謝るのかなと思っていたら、彼女は大人びた声で、
「お兄ちゃん、独身? あんまりこういう仕事続けてたらダメよ」
好きでやってんじゃないもんと泣きが入りつつ、雨がしとしとと降るスタジオを後にしました。
クソガキめ〜
【追記】
冨倉が子供にいじめられているところを見たい方は、7月13日(木)朝7時30分、「GameEX」(テレビ東京系)をご覧ください。ネズミ色の猫みたいなキャラクター(本当はフェレットがモデルになっているんですけど)の中にいるのが僕です。