07.04 : 1500円
07.10 : 30歳
07.17 : 夏は辛い
07.24 : 暑い夜
07.30 : 女難の相
「新品バター1500円 格安!」
思わず、我が目を疑いました。
なんじゃそりゃ!
まず、1500円のバターって一体なんだ。どんなものなのか。しかも、それが格安! 普段、ネオソフトのマーガリンを愛用している僕としては、1500円のバターってちょっと想像できません。しかも、それが格安だというわけですから、世の中にはまだまだ僕の知らない世界があるようです。
基本的に慎ましやかな生活(と言えば聞こえはいいですが、要するに貧乏生活)をおくっている僕にとって、1500円のバターがある生活というと、テーブルにはきれいな小皿が並び、窓にはレースのカーテン、新聞なんかではなくフォトマガジンを片手に葉巻をくゆらせているという、60年代のホームドラマでも、そこまでやらんだろという非常にスノッブな想像になってしまいます。
まぁしかし、1500円のバターは、いい。そういう世界もあるのだろう。金持ちは金持ちの世界で暮らせばいい。どうせ、ぼかぁ貧乏人っすから。食べられれば、なんでもありがたく頂戴するっす。6枚切り180円の食パンに1500円のバターは不釣り合いっすから。
しかし! しかしです。
「新品バター」
とは一体なんなのか!
論理的に考えれば「新品」があるからには、「中古」もあるわけです。つかいさしのバターって、一体全体なんだ。
いや、もちろん、1回でバターを使い切るほどバター好きな人っていないだろうし、核家族化が普通になってしまった現在、10人も20人も同居人がいる家族も少ないでしょうから、つかいさしのバターそのものは、当然あってしかるべきです。でも、それを売りに出す人っていないだろう。しかも、そんな使いさしのバターを店頭に並べるお店って一体……。
金持ちの考えることは、よーわからん。
問題のフレーズを発見してからここまでの思考にかかった時間は、およそ1分。知人の腕を引っ張り、すごい世界だね〜と話しかけると、
「へー、ゴルフ始めたんだ」
は? ゴルフ? あなたはなんの話をしているのか。僕は朝の食卓の話をしているのだ、と言うと、知人は黙って看板の先にならんでいるゴルフクラブを指さしました。「バ」じゃなくって「パ」だったんすね。
「木を見て森を見ずっていうか、観察力なさすぎ」
返す言葉もない。
ちょうど20歳、30歳、40歳(正確には数日後に41歳)という奇妙な取り合わせの3人組が、だらだらとダベっていると、突然20歳がこんなことを言い出しました。
「19歳から20歳になった時って、特に実感なかったけど、30歳とか40歳になった時ってどうでしたか?」
思わず30歳と40歳は顔を見合わせました。こういう怖いもの知らずの質問をできるのは若さの証明と言ったところでしょうか。
ともあれ。
30歳になって何が変わったか、僕なりに整理してみたところ、こんなんでました。
逆に、30年生きてきても変わってないこととしては、
いかんなぁ。
夏風邪をひくのはバカの証拠。イェーイ、バカで〜す!
壊れかけてますね。すみません。どうも夏風邪にかかってしまったようです。
それはともかく。
国立博物館に行って来ました。広いですね、平成館。テーマが「天神様の美術」とかなりマニアックなこともあって、非常に空いていたので、すいすい見ていたつもりだったのですが、あっという間に閉館時間になってしまいました。
天神様が中国に渡航して道教を学んでいたことになっていたとか、道真が菅原家に「子供にしろ」と言いにいったりしていたなど、初耳のことが多く、それなりに楽しめました。
が、しかし。
今日言いたいことはそういうことじゃありません。
クーラーきかせすぎ!
確かに夏です。暑いです。でも、あれはいくらなんでもきかせ過ぎなのではないでしょうか。僕だけかと思っていたら、結構皆さん寒がられていましたよ。
ちなみに同行者は、カバンの中からガサガサとカーデガンを取り出していました。
「ドラエモンのポケットと呼んでくれ」
とは知人の弁。その後、折り畳み傘、眼鏡、のど飴、ティッシュ、汗拭きタオルと次々と取り出されるアイテム群。確かに。
毎年この時期になると言っているような気がしますが、エアコンです。
冬場は寒がりの僕を気遣って、かなりけなげにゴーッと暖かい空気を室内に送り込んでくれます。
ところが。
どういうわけか、何度直しても夏場はダメ。エアコンのスイッチを入れ、しばらくガラガラと動いていたかと思うと、プツンと切れます。
これまでの観察の結果、エアコンがとまる状況は2パターンあるようで、第1は、
「暑いよ〜、動くのだるいよ〜、とまっちゃおうかなぁ〜、どうしようかなぁ〜、えーい、とまっちゃえ!」
といった感じで停止するパターンと、
「ちょっと暑さのせいで調子悪いんですけど……。止まってもいいでしょうか? だめですか? それじゃあもうちょっと頑張らせてもらいますけど、いつまでもつかどうか……。あー、もうすぐ止まりそうです。もうそろそろ限界です。もうだめ。止まります。止ま……」
と息を引き取られてしまうパターン。
いずれにせよ、エアコンのスイッチを入れてから5分ともたないわけです。毎度修理してくれる電気屋のおじさんも、「うーん、何が悪いんでしょうかねぇ?」と首をひねるばかりです。
頼む、エアコン。10度も20度も下げてくれなんて贅沢なことは言いません。せめて、室内を30度に保ってくれるよう1度か2度だけでも下げてもらえないでしょうか。ホント、お願いします。
昨晩ついに風呂場で寝ることを敢行した冨倉(おかげで節々痛いっす)
これまで当日記でも何度かその活躍ぶりを紹介させていただいた知人ですが、このたび晴れて知人から友人に格下げとなりました。もっとも、格下げになったのは僕の方ですけれども。
以上、失恋報告おしまい!
さて、暑くなると現れるのが電波系の方々。職場にも電波をビンビン発している方からの電話が入るようになりました。ホント、夏ですね。今年は例年になく暑いらしいですから。
ともあれ、日曜日。どうもうまく風邪をコントロールしそこなったようで、ウンウンうなっていると、チャイムが鳴りました。
こっちは風邪でつらいこともあって居留守を決め込もうと思っていたのですが、チャイムの主は、非常にしつこくなんどもなんどもチャイムを鳴らし、いっこうに去ろうとしません。音をあげた僕がドアを開けると、年の頃25歳前後、この暑いさなか、生地の厚い長めの白いスカート姿の女性が立っていました。彼女は開口一番、
「あなたで101人目です」
なんですか、それは? というかいきなり101人目と言われてもどうリアクションを取ればいいのかさっぱり分かりません。ぼけっと突っ立っていると、彼女はこれがどれほど運命的な数字なのかを延々と語り始めました。何でも彼女がおっしゃるには、101番目というのは、数秘学的に云々ということなのだそうです。
とは言うものの、こちらは風邪でついさっきまで寝ていた人間で、ボーっとする頭の中で、101と言えば101匹ワンちゃん。白黒ブチが一杯とか、渋谷にあるのは109だったっけとか、一人連想クイズ状態でいると、彼女は唐突に(もっとも、僕が話を聞いてなかっただけなので、彼女にとっては理路整然な流れなのでしょうけれど)、
「と言うわけで、是非、私と一緒にどこそこで開かれる集会に参加しなさい」
とおっしゃいました。
結構ですとお断りすると、彼女は、
「いーえ、是非参加すべきです。私は人相見もできるのですが、あなたには女難の相があります。是非参加しなさい」
女難の相! でもそれって、今この状況を言っているような……。