10月の生き方


日記の目次

10.02 : 朝起きて
10.08 : 肉だ肉
10.10 : 親子の会話
10.15 : 忘却とは忘れ去ること
10.25 : 名付け親
10.29 : 嬉しいと言えば嬉しいのですが……


朝起きて

2001.10.02

 父は、周囲で話題になるほどの酒豪のようなのですが、祖父は全くの下戸でした。そう考えると僕はどうやら先祖返りを起こしているようで、はっきり言って下戸です。

 そんなわけで、お酒にまつわる失敗は結構あるのですが、それでも30歳。最近は、特別に驚くような失敗もせずにここしばらく過ごしていました。

 ところが。

 昨日、たまたまばったりと新宿の紀伊國屋で友人と出会い、月曜日だというのに飲みに行きました。

 約1ヶ月ぶりに会ったこともあり、気が付くとビール瓶2本が空になっていました。さらに勢いづいていた友人が3本目を追加するところまではかろうじて記憶に残っています。

 が、しかし! そこから先の記憶が全くありません。

 翌朝、どこをどうやって帰ったのか分かりませんが、自宅のベッドの中で目が覚めた僕は、二日酔いで痛む頭を抱え、うーとうなりながら、とにかく仕事にいくために背広を着ようと手を伸ばしたところ、

真っ白!

 なんじゃこりゃ。と言うか、どうすればグレーの背広が真っ白になるのか。自分の記憶をたどってみても、全く何も思い当たりません。少なくとも、パウダー工場に忍び込んだとか、粉ミルク工場ではしゃいだとか、そういう怪しげなことはしていないはずです。が、しかし、背広は真っ白。この現実だけは動かしようありません。

 しかも悪いことは重なるもので、もう一着の背広はクリーニング屋さんに預けたままです。

仕事に着ていく服がない!

 急遽午前中有休を取る30歳(独身)。それはいかがなものかと自己反省しつつ、とりあえず月曜日の夜、新宿から十条にかけて僕を見かけた人、ご一報下さい。

本当に久しぶりに記憶を失っている冨倉


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肉だ肉

2001.10.08

 30歳男性、独り暮らし。

 こういう人間の食生活と言えば、よほどマメな人でない限り、どうしても外食かコンビニのお弁当に走りがちです。少なくとも、僕は走っています。ミニストップ万歳! 愛してるぜ吉野屋といった状態です。

 外食が多いと、「栄養偏ってる」と注意を受けることになるわけです。一般的に、ここで言う「栄養偏る」は

野菜をとれ

と言うことなのでしょうが、しかしながら、もう一つ偏るものがあります。それは、

「牛肉」

です。ここ強調しておきます。

 実際、豚肉とか鶏肉はお弁当のメニューの中に結構豊富に入っています。しかし、「牛肉」は意外とないんです。ハンバーグとかあるだろうと言ったあなた、それは甘い。僕が食べたいのは、

「肉のかたまりであって、挽肉じゃない!!」

ここ再度強調しておきます。

でも高いんだよね〜、肉のかたまり

ここも弱気になりつつ強調しておきます。

 さて、世間では「きょうぎゅうびょう」とやらで、牛肉が敬遠されているのだそうです。そのため牛肉の値段が下がっているのだそうです。

「これはもしかして僕でも夢の分厚いステーキが食べられるかも!」

と言うと、友人に

「気持ちは分かるけど、なにも自分から好きこのんでこの時期危険を冒す必要ないんじゃ……」

と言われました。

 しかし、

肉で死ぬなら、それはそれで本望!

 と言うわけで、近くのスーパーに牛肉を求めて行ってきました。いやぁ〜安くなってますね、肉。

ステーキ用黒和牛(アメリカ産)2枚、980円也(消費税別)

 ひゃっほー!

 ところで、おいしく食べ終わってから気になったのですが、黒「和」牛なのに、「アメリカ」産とは、これいかに?

 まっ、おいしかったので、どこ産まれでもいいんですけどね。


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親子の会話

2001.10.10

 牛肉2枚980円というのは別に安くないのだそうです。相変わらず相場勘のない冨倉です。皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は、どうも熱が下がらず、ひそかにうなっています。

 それはともかく。

「お母さん、ウサギさんの目はどうして赤いの?」
「それはね、ニンジンを食べてるからよ」

と答えているお母さん、子供だからと言ってなめてると痛い目にあいます。ここはやはり、

「眼球の色素の関係で毛細血管が透けて見えている」

ときちんと答えてあげてください。そうすれば、おそらく二度と「なぜ、どうして」攻撃におそわれなくてすむでしょう。

 ともあれ、親子の会話でウサギは案外キーポイントになっているのではないかと思います。例えば、僕がまだ幼かった頃、

「お母さん、どうして月のウサギはお餅をついているの?」
「お餅が好きだからでしょ」
「えっ、でも、うちのウサギは草ばっかり食べてるよ」
「草餅作ってるのよ」(実話)

 まだ本気で月にはウサギがいるのだと思っているような幼児に対して、この対応はいかがなものか、そんなことだからこういうひねた大人になるのだという気がしないでもないですが、ウサギをめぐる僕と母親との確執(オイオイ)は、これだけにとどまりません。

「今日学校で習ったんだけど、ウサギって昔は鳥だって思われてたんだって」
「そうよ、だから耳長いでしょう。ダンボと一緒よ」
「えっ、じゃあ本当に空飛んでたんだ」
「内緒だけど、うちのウサギも夜、空飛んでるよ」
「ほんとに!」
「うそ」
「……」(実話)

 さらに、

「今日はウサギと亀のお話。昔々、ウサギさんと亀さんが駆けっこをしました。あまりにも早く着きすぎたので、ウサギさんは昼寝をしていました。亀さんはその間にゴールしました。悔しがったウサギさんは、今度は絶対に昼寝しないと決めました。さて、この勝負、どっちが勝ったでしょう」
「ウサギさん」(兄妹声を合わせて)
「はずれ〜」
「どうして〜」(兄妹思いっきり不審そうに声を合わせて)
「だって今度は水泳の勝負だったから」(実話)

 こういうわけで、我々兄妹は、親と言えども信用してはいけないことを覚えたわけです。

 ちなみに、冒頭の「ウサギの目はなぜ赤い」に関する母の見解。

「どうしてウサギの目は赤いの」
「赤くないよ」
「えっ?」(既に会話がかみ合っていない)
「うちのウサギは目、黒いでしょ」
「うん、でも赤いのもいるし……」
「あれは外国産なの」
「ええっ!?」
「外国の人って、目、青いでしょ。それといっしょ」(実話)

 そんな母親も今では、すっかりおばあちゃんが板に付いたようです。とりあえず、息子と娘は、彩乃ちゃんに怪しげなことを吹き込まないようにだけを願っています。


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忘却とは忘れ去ること

2001.10.15

 浜崎あゆみとマルシアを間違えた冨倉です。でも、似てませんか?

 それはともかく。

 某嬢より「3万円のメモ帳」とひどいことを言われ続けている僕のVisorですが、そんな冷たいコメントにめげることもなく使い続けて、はやくも1年が経ちます。依然としてパソコンとのデータの同期はできてませんが、そんなことはいいんです。物忘れの激しい僕としては、メモ帳は必需品ですし、さらに紙のメモ帳では、どこに書いたか分からない場合でも、Visorなら検索もやってくれます。

これで3万円なら安いもの

 これ、強がりじゃないです。
 でも、新しいVisorが出るたびに悔しい思いをしているのも事実です。

 さて、そんな便利なVisor。小さくて賢くて、本当に言うことありません。すっかり気に入ってしまっていた僕は、アドレスやスケジュールはもちろんのこと、備忘録や欲しい本のリスト、観たい映画の上映館などなど様々な情報をコツコツと入力し、今ではこれ1つで暇つぶしができるほどになっていたりします。実際、この東京日記の多くもVisorでこそこそとメモしたことが元になっていたりします。

 ところが。

 10月15日、いつものようにVisorの電源を入れると、

真っ白!!

 スケジュールには何も表示されません。アドレス帳も同じ。

 とりあえずいったん電源を切り、今のは見なかったことにして、もう一度電源をつけてみました。が、しかし、結果は全く同じ。Visorの画面には真っ白なスケジュールが表示されています。

 ショックが大きいので、今日は特に落ちありません。


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名付け親

2001.10.25

 海洋深層水MIUというのをご存じでしょうか。今ひそかに僕の中ではブームになっています。というのも、現在、MIUはキャンペーン中でして、深海の生物フィギュアをおまけに付けているのですが、その中にシーラカンスがラインナップされているのです。

シーラカンス!!

 というわけで、ここ最近、毎日昼食の後、職場近くのコンビニでMIUを買い続けている日々が続いています。でも、どういうわけか出てくるのは、ハオリムシとか、そんなのばっかりです。10月25日現在、僕のデスクのパソコンの上では、ボウエンギョとかギンザメとかが群れなして泳いでいます。相変わらず、くじ運ないです。

 ともあれ。

 商品の命名は、結構悩ましいものです。もちろん、それぞれたくさん売れるようにと考えて名前を付けられているのでしょうが、それでも時々、「それはどうか?」と首をひねるものがあります。

 今日、仕事で立石に行ったのですが、そこで、

「便秘薬カイベールC」

というものを発見しました。

 「カイベール」ですぜ、だんな。僕の脳裏には、

部下「シャチョー、新しい便秘薬ができました。これを飲めば、一発で便秘が治ります」
社長「ウシャシャシャシャ。よくやった部下よ」
部下「つきましては商品名なのですが……」
社長「それについては、既に考えてある。便秘を治すのだから、『ベントール』というのはどうだ」
部下「ベンは、ちょっと……」
社長「ダメか。それなら、『カイベーン』というのはどうだ」
部下「いや、ですから、ベンはまずいんじゃないかと。ベンは……」
社長「えー、これもだめなの。じゃさ、間を取って、『カイベール』これでいこう。おまけに『C』もつけちゃえ
部下「バッチシでございます、シャチョー」
社長「そうかそうか、ウシャシャシャシャ。よっしゃ、これ売れなかったら、君のボーナスなしね」
部下「シャチョ〜」

といった名付けの光景が浮かび上がるわけです。それにしても、便秘薬でカイベール。すごく微妙だと思うのは僕だけでしょうか。


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嬉しいと言えば嬉しいのですが……

2001.10.29

 やりました。ついにシーラカンス、ゲットです。さて、ここで問題。僕はシーラカンスを引き当てるまでに、何匹のボウエンギョとご対面したでしょうか。

 ともあれ。

 僕が麻雀を覚えたのは、確か中学か高校の頃でした。当時、暇さえあれば悪友の家に上がり込み、ガラガラと牌をかき回していたものです。

 もっとも、僕の麻雀の腕前は全然たいしたことがなくて、ひけない、揃わない、あがれないという有様です。加えて、集中力が長時間持続しない性分。しかも天然ボケ(本人自覚なし)。振り込まなくてもチョンボで自滅します。そんなわけで、大学を卒業し、周りに麻雀を打つ友人が少なくなってくると、必然的に雀荘からも足が遠のき、カモられることもなく、今は平和な生活を送っています。と言うか、体力落ちたし、雀荘で徹マンなんか怖くて絶対にできません。

 そんなわけで、今の雀荘がどんな状況なのかさっぱり分からないのですが、先日、職場の近くに雀荘がオープンしました。その名も、

ギャルジャン

 それはいかがなものか。

 麻雀漫画なんかには、時々、すごい美人が登場しますが、少なくとも僕は雀荘の女性で思い出すことといえば、カモられた、ケケッと笑い飛ばされた等々ロクな思い出がありません。いや、別に、某S嬢のことだけを指しているのではないのですけれど。

 確かに、男性の三大欲求、飲む打つ買う。飲みながら博打をして、さらに女性がそばにいるシチュエーションは、いいところを突いていると思います。でも、やっぱりそれはいかがなものか。そもそも、「ギャル」という感覚の時点で、ダメ入っているんじゃないかと……。

 ところで、3匹のボウエンギョは職場のパソコンの上で今日も悠々と泳がれています。


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とみくら まさや(vzx01036@nifty.ne.jp) $ Date: 2001/10/02 $