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夜遅く、唐突に玉子丼を食べたくなりました。食べたいと思った瞬間にどうしても食べたくなる33歳(独身)。深夜のコンビニで白米と卵を買い込み、のこのこと作りだしたわけです。
玉子丼をご存じない方のために、一応説明しておくと、
決して、親子丼とか他人丼の「親」「他人」抜きじゃないです!
違いますよね? > ふくちゃん
作り方は簡単で、どんぶりによそったご飯の上に、輪切りにしたゆで卵を乗せ、醤油を垂らして出来上がりという、いたってシンプルなものです。このとき、半熟卵にするのがポイントです。
さて。
確かに、僕は料理苦手です。レパートリーとしては、カレー(ただし、たいていジャガイモはグズグズ)とか、野菜炒めくらいです。加えて、33歳になると言うのに、今ひとつ一般常識が欠けていたりします。くだらないことは、知っているんですけどね〜。
ともあれ。
お湯を沸かし、塩を少し入れて、卵を入れ、ゆで始めること数分。僕は重要な事実に気がつきました。
あれ? 半熟卵って何分だったっけ?
いや、それ以前に
卵をゆで始めたのはいつから?
キッチンタイマーなんて便利なものは、当然のことながら我が家にはありません。しかも、相手は固い殻の中に入っています。
煮えたんだか、どうだか分からない!
「あーぶくたった、煮え立った、煮えたかどうだか、食べてみよ」と童謡が頭の中でぐるぐる回りつつ、恐る恐る殻をむいてみると、案の定、ぐだぐだ卵でした。
33歳。卵煮えたもご存じない。独身貴族への道のりはまだまだ遠いようです。
姪っ子は可愛い。それは紛れもない事実です。眼の中に入れても痛くないとは、さすがに思いませんが、姪っ子たちの一挙手一投足は本当に可愛くて仕方ないです。
やえちゃんも可愛い。それも紛れもない事実です。
しかし、この3人を除けば、やっぱり子供って、ちょっとどうかと思ってしまう33歳。相変わらず、ぐだぐだした毎日を送っていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。東京は本当に暑いです。
伊武雅刀ではありませんが、
子供が天使だなんて誰が言った! 責任者出てこい!
いや、これは人生行路ですが……。
ともあれ。
ストリートパフォーマンスと言えば、僕が東京に出てきた頃は、新宿とか渋谷がメッカでしたが、最近は上野公園にも進出してきているようで、なかなか楽しい雰囲気になっています。
そんな中、マネキン人形系のパフォーマンスをされている方がおられました。
ストリートパフォーマンス好きの方なら、このマネキン・パフォーマンスが地味な割には辛いパフォーマンスだということをご存じでしょう。何しろ、とにもかくにも決められたポーズで、じっとしていなければいけないわけです。しかも、今年は猛暑です。さすがにパフォーマーの方も一応は木陰に入られてはいるのですが、それでも黒いタキシード姿は暑そうです。
頑張るなーと思いつつ、投げ銭を渡そうとしたその時です。
5歳くらいの少女と、3歳くらいの男の子が、マネキン・パフォーマンスに興味を持ったようで、とことこと近づいてきました。
やばい!
33歳。独身。子供なし。直感的に僕は不吉な臭いを感じました。期せずして目があったパフォーマーも、同様の危惧を感じたようです。
何しろ彼の売りは、
「地面においてある人形と同じポーズを取る!」
というものです。子供にとって、これほど
いじれるおもちゃ
はありません。
案の定、子供たち二人は、地面においてある人形をいじりはじめました。はじめのころこそ、人形の腕を上に上げてみたり、足を上げてみたりと、こわごわとさわっていたのですが、次第に大胆になり、左手を上げたかと思えば下げてみたり、左足1本で立たせてみたりと、エスカレートしていきました。
しかし、さすがにプロです。
子供たちの無理な注文にもめげずに、懸命にマネキンとして仕事を淡々とこなしていかれます。この種のプロフェッショナルな態度を見せられると、単純な僕としては、もうそれだけで拍手喝采をしたくなるわけですが、しかし、相手はなにしろお子様です。容赦ありません。目の前にある人形は、デッサンなどで使われる高性能なもので、普段、お二人が与えられている人形なんかよりも遙かに自由自在なポーズを取ってくれます。しかも、小さなお人形を動かすと、今度は大きなお人形がポーズを取ってくれるわけです。楽しくて仕方ありません。どんどんアクロバティックな格好を要求していきます。
そしてついに。
片手倒立&V字開脚
「もうそれくらいにしてください」とはパフォーマーの言葉。ホント、子供って容赦ないから……。