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12月の生き方


日記の目次

12/01 : 歴史について
12/03 : 寒い!
12/09 : 年賀状など儀礼的なこと
12/13 : 華麗ならざる週末の過ごし方
12/20 : 散髪屋について
12/27 : アダルトな私
12/31 : 年忘れの紅白


歴史について

1998.12.01

 網野善彦 『日本社会の歴史』 (岩波新書)を、ようやく読了。

 僕はこの方面について、それほど詳しいわけではないのだけれど、網野氏の歴史記述は、おそらく、フランスのアナール学派やブローデル、ウォーラスティンの延長線上にあるのではないかと思う。ただ、惜しむらくは、新書という性格からか、依然として政治史から完全に脱却できていない。

 ついでに、プレハーノフ 『歴史における個人の役割』 (岩波文庫)を読む。

 英雄によって歴史が作られるのか、それとも歴史が英雄を作るのかについて、大変、折衷案的な結論が述べられている。もっとも、これが弁証法的な思考方法なのかもしれないのだけれど。

 などと、ぼんやりと考え事をしていると、すでに午前3時を回っていることに気がつく。学生時代なら、

「もういいや、明日は休んじゃえ」

ということも出来たのだけど、今は悲しい宮仕えの身。そういう事もできないので、そろそろ寝ようと思う。


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寒い!

1998.12.03

 今日は大変寒い一日だった。しかも、こういう日に限って、職場の空調システムが不調で、暖房が入らない。

なんたることか!

と怒るものの、別に誰が悪いわけでもないので、怒りのやり場に困りつつ仕事をする。まったくもって、けしからん。

 地方銀行協会から原稿料が送られてくる。嬉しくなったので、仕事の帰りに本屋に。前々から欲しかったジュリアン・バーンズの 『フロベールの鸚鵡』 と、ニコルソン・ベイカー 『中二階』 を購入。ついでに、面白そうな本を数冊購入。少し前から気になっていた 『スタイルシート Web デザイン論』 (すみけんたろう著)も購入しようかと思ったけれど、これ以上買うと、今日もらった原稿料では赤字になりそうだったので、とりあえず見送る。こういうお金の使い方をしているから、全然たまらないのだろうなぁ。


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年賀状など儀礼的なこと

1998.12.09

 気がついたら、12月!

 別に僕が気づこうが、気づくまいが、世間はどんどん12月になっているわけで、新橋駅周辺はクリスマスな世界になっているし、職場でもお歳暮がどうの、年賀状がどうのということになっています。

 問題は、年賀状です。

 別に威張るようなことではないですが、僕は、これまで年賀状を極力出さなくてすむように、様々な姑息な手段を使って生きてきました。同じ作業を続けるというのは、あきっぽい僕にとって、大変つらい作業なのです。年賀状というのは、宛名書きとか差出人氏名とか、もうとにかく、

「くり返し作業のオンパレード」

なわけで、1年のうちで2番目に嫌な作業が、この「年賀状書き」だったりします。

 だいたいやね〜(以下は、竹村健一風に読んでください)、年賀状なんてのは、年始の挨拶を省略するために始まったもんなんやさかい、今度は年賀状を省略しても一向に差し支えないんや。

などと、学生時代は言っていたわけですが、さすがにこの屁理屈も使えない年齢になってしまったわけで、そろそろ別の口実を考える必要があるわけですがって、そんな屁理屈考えている暇があったら、おとなしく年賀状を書いた方が賢いですね。反省。

でも、やっぱり面倒くさい。


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華麗ならざる終末の過ごし方

1998.12.13

 先週は、体調が悪かったということもあったのか、大変長い1週間だった。

 アラン・パーマー 『オスマン帝国衰亡史』 (中央公論社)読了。ここしばらく歴史に関する本が続いたけれど、なんとなく久しぶりに久しぶりに普通の歴史書を読んだような気がする。ただ、原文がそうなのか、翻訳が悪いのか、若干文章がこなれていないような気がした。

 ニコルソン・ベイカー 『中二階』 読了。めちゃくちゃ面白い。久しぶりに本を読んで幸せな気分に浸った。

 ビンセント・フランダース&マイケル・ウィリス 『くたばれ! チープなウェブサイト』 読了。こちらは少々ブルーになる内容。嫌いじゃないけれど。

 と言うわけで、この週末は読書三昧だった。

 と言えば、聞こえはいいけれど、実際にはもう少し悲しい生活を送っていたわけで、まず土曜日は午後1時ごろ目を覚まし、朝食と昼食をかねた食事をとろうと、冷蔵庫を開けると

「空っぽ」

ものの見事に「空っぽ」だったので、とりあえず着替えて、近くのコンビニでパンを買い、それをほおばりながら図書館に。その後、スーパーに買い出しに行く。土曜日は、これでおしまい。

 日曜日は、腕時計の電池が切れていたので、近くの時計屋さんに行く。散髪に行こうかどうしようか迷ったけれど、混んでいたので、予定を変更して喫茶店に。最初はここで粘ろうと思ったのだけど、どういうわけかこういう日に限って込み合い出したので、おとなしく家に帰る。というわけで読書三昧の日になったというのが正直なところで、27歳の男性としては、少々さびしい週末でした。


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散髪屋について

1998.12.20

 土曜日、目が覚めると2時だった。夕べ遅かったことを差し引いても、ちょっと寝すぎ。いかん、いかん。テレビでアメフトの中継を見ていると、最初はボーッとしていた頭も、しだいにエキサイトしてくる。アメフトは立命の勝ち。やったね。

 夕方、散髪に行く。アメフトの興奮を引きずっていたため、思わず、

「短めでいいです」

と言ってしまい、今現在、すごく後悔している。みためもあれだけど、なにより、

「寒い!」

 ともあれ、散髪屋との意思疎通は大変難しい、と思うのは僕だけだろうか。特に、

「クリントンについて、どう思います?」

という類の問いかけに、どう答えたら良いのか大変心を惑わせられる。そんなこと言われても、僕はビル君の友達でもなければ、政治顧問でもないので、大変困ってしまうわけで、はぁ、とか、えぇまぁ、などと馬鹿丸出しの応答をすることになり、間が持たず大変バツの悪いことになって、いたたまれない気持ちになります。

 さらに悪いことに、僕は散髪中、レッサーパンダの悲哀だとか、ムササビとももんがの違いについてだとか、とにかく全然関係ないことを考えていることが多く、そうした空想に夢中になっているときに話しかけられると、大変きまりが悪くて困ったことになります。

 そういう訳ですので、全国理髪店協会におかれましては、

「狸寝入りしている客に話しかけない」

ということを積極的に検討していただけるよう、切に願います。


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アダルトな私

1998.12.27

 先日、たまっているメールをチェックすると、いきなり、

「これからのアダルトサイトはこれ!」

というメールが届いていました。

 確かに、僕は現在、27歳の独身なわけで、アダルトって嫌いじゃないけど、今現在のWWW上のアダルトサービスって、あんまり食指が進まないというのが正直なところです。だって、画像にせよ、動画にせよ、音声にせよ、あんまり質のいいものじゃないし、それに、そろそろ「性器そのもの」を見せられても、それだけで興奮するほど子供じゃないしなぁ、と思いながら、メールの続きを読みました。

 メールはご丁寧なことに、僕のホームページをいつも楽しく読んでくれている旨のことが書いてありました。たとえ、社交辞令であっても、こう言ってくれるのは嬉しいものです。

 この時点まで、僕は、このメールが、

「このURLにエッチな画像が一杯。今すぐアクセス!」

みたいな、いわゆる普通のアダルトなダイレクトメールだと思っていました。ところが、続く文章には以下のようなことが書いてありました。

「当サービスはアダルトサイトのウェブマスターの方々の為に画期的なサービスを用意いたしました。」

ん? と言うことは、なんでしょうか、僕の Web サイトというのは、

アダルト!

だったということなのでしょうか?

 いやまぁ、確かに、僕が今公開しているコンテンツは、古典落語がメインな訳で、どちらかというと、お子様向けじゃないことは認めます。それに、今はまだ少ないですが、今後は艶っぽい噺も紹介していく予定ですし、古典落語と言う性格上、けっこうきわどい話もすることになるので、もし倫理審査をするなんてことになったら、あるいは「成人指定」ということになるかもしれません。しかし、少なくとも、

「お金を取るような内容じゃない!」

ことだけは確かでしょう。

 それにしても、一日に10人読みに来るかどうか分からない僕の細々とした Web サイトですら、この種のダイレクトメールが送られてくるわけで、

「インターネット恐るべし」

と思った週末でした。


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年忘れの紅白

1998.12.31

 これは帰省の列車の中で書いている訳ですが、それにしても気になるのは、隣の男性です。いや、もう、食べる食べる。東京駅を出てから食べ始めたハンバーガー2つを皮切りに、フライドポテト、シェイク、さらにオニギリを攻略し、フライドチキン、ポテトチップ、そして2本目のシェイク(ちなみに、僕はどうも息が詰まりそうな気がしてシェイクって苦手です)。カバンの中から菓子パン3つを取り出したところで、見ていて胸が悪くなりそうになったので、窓の外の風景を眺めていたのですが、しばらくするとなにやら甘い香りが。まさか、と思って、隣を見ると、

プリン!

 なんとも幸せそうにプリンを食しておられました。しかもだめ押しに、お徳用特大板チョコ(ピーナッツ入り)を取り出し、むしゃむしゃと。僕は27年間生きてきましたが、あの徳用特大チョコ(ピーナッツ入り)を一人で食べきる人をはじめて見ました。

 と言う訳で、恐怖の大食漢の隣から、ひっそりとお届けしている今年最後の東京日記ですが、いかがおすごしでしょうか。

 さて、問題は紅白歌合戦です。

 今年も絶妙な出演者をそろえてきたわけですが、本当に話題になっていたの、この曲? というのが多いのはいかがなものでしょうか。ローラなヒデキとか、あいかわらずセクシーなヒロミ・ゴーとか。西田ひかるにいたっては、自分の歌じゃないしぃ。それにしても、ディズニーソングを歌わせてまで、ひかるにこだわるNHKって一体……。西田ひかるってそんなに偉い人なんだろうか。しかし、西田ひかるの謎さえかすんでしまうのが、

さだまさし

です。

『北の国から'98』はいかんだろう。

 ありか、なしかと言われれば、絶対なしです。だいたい、紅白歌合戦って、よきにつけ悪しきにつけ直球勝負的なところがあります。冬に歌うチューブにせよ、衣装にかける小林幸子にせよ、ひょっとすると華原のトモちゃんでさえ年末歌い納め的、直球勝負を挑んでくるわけでして、そんな直球勝負さが僕のような不真面目な人間には疲れるところなのですが、そんな中、『北の国から'98』を歌う さだまさし。もはや変化球を通りこしてビーンボールすれすれ。ボーク? そこまでは言いませんけれど。

 ともあれ、紅白の謎に頭を抱えている僕をあざ笑うかのように隣の男性はついにトッポの封を開けました。まだ食べ飽きないのでしょうか。彼の胃袋の限界を見極めたい気もしますが、まもなく京都です。今年の東京日記はここまで。


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とみくら まさや(vzx01036@nifty.ne.jp) $ Date: 1998/12/01 $